入浴のすすめ

入浴をより快適で有意義なものにするには、その効果や特性を十分に理解することが大切。正しい認識のもとで効果的な入浴を行うことにより、健康な生活の一助となるはずです。

入浴のすすめ

入浴と健康

入浴と健康

入浴には多くの効用がありますが、大別すると「温熱効果」と「清浄効果」に分けられます。それぞれの効果が日常生活で体をケアします。

温熱効果

  1. 筋肉の痛み、倦怠は乳酸などの疲労物質が筋肉内に溜まることによって起こります。しかし、適度な温度のお湯に入浴することによって血行がよくなり、血液が盛んに酸素を運ぶようになります。すると乳酸が酸化され、グリコーゲンと二酸化炭素に変化。その結果、症状が緩和されるのです。
  2. 血行がよくなることによって消化器、肝臓の働きが促進されます。これにより食欲が増進します。

清浄効果(美肌効果)

皮膚に付着したゴミ、ホコリ、バイ菌、老廃物などが洗い流され、表面が清潔になって皮膚呼吸も活発になります。一方、皮膚の内側では血行がよくなり、新陳代謝を活発にします。さらに、皮脂腺や肝腺の機能もよくなって皮膚がなめらかになり、ニキビやアセモの原因を取り除きます。

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知っ得!お風呂と付き合う方法

知っ得!お風呂と付き合う方法

お風呂と上手に付き合うことは健康への第一歩です。入浴に関する様々な知識を取り入れ、より効果的な入浴方法を実践してください。

サラ湯(一番風呂)はよくない

サラ湯のデメリットと考えられる点は次の通りです。

  • 風呂場が寒い場所にある場合、冬場などは冷えた身体でいきなり熱い湯に浸かることになります。すると急に血圧が上がってしまうので、特に血圧の高い方は注意が必要です。
  • 不純物が少ないので熱の伝わりが早く、熱い湯の刺激が直に肌へ伝わります。
  • 浸透圧が低いため、体内からナトリウムやカリウムなどのミネラルが逃げやすくなります。

入浴時の姿勢(水圧の影響)

体を斜にして膝を曲げ、胸から下がお湯に浸かる状態がいいとされています。手足を縮ませて熱い湯にじっと浸かると、血圧が上がってしまいます。

入浴の温度

老若男女また健康状態に関らず、一般的には38〜42℃が理想的な入浴温度です。

血圧の高い人

ぬるめのお湯(39〜41℃)で浮力を利用して腰を上げ、浅い姿勢で10〜20分ほどゆっくりと浸かるパターンがおすすめです。

血圧の低い人

熱めのお湯(42〜43℃)に2〜3分浸かって一旦上がります。これを2〜3回繰り返すパターンが心臓機能を高めるのに効果的です。よく立ちくらみされる方は、湯から上がる際に手のひらへ水をかけると、その刺激で血圧が上がり効果的です。

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熱い風呂は危険信号

一般的に日本人は熱いお風呂が大好きです。高温浴といわれる42℃以上のお風呂は、サッと浸かると気分が一新されて爽快になるので、健康な方には一種の興奮剤となっていいでしょう。しかし、次のような弊害もありますので、十分にご注意ください。

  • 熱いお風呂は長時間入浴できないのでカラスの行水になることが多く、体の表面しか温まりません。
  • 健康な方でも熱いお風呂に入ると鳥肌が立ち、皮膚の血管が収縮して血圧が上がります。しかも、水圧でお腹や手足が圧迫されるため、体の末端から心臓へと血液が戻り血圧はさらに上昇します。次に体が温まることで皮膚の血管が拡がって血圧が下がりだします。ところが、お湯から出ると血圧の調整が分かれ、体の表面へ一気に血が集まります。こうなると、めまいや脳貧血を起こしかねません。風呂場で倒れるご老人は少なくありませんが、これは、お年寄りの温度変化に対する適応力が低いことに起因しています。熱い湯に入ると皮膚温が高くなる割には血管が拡がらず、血圧が急上昇して脳卒中なども起こりやすくなります。

食直前(空腹時)・直後の入浴は禁物

入浴によって血液が体表に集まり、胃の方へ行かないので消化能力が低下します。特に高温入浴は胃液分泌の不足をきたすので、なおさらよくありません。

かかり湯を十分に

かかり湯は体表面の汚れを洗い流し、大腸菌や雑菌の発生を抑制します。また、あらかじめ熱いお湯で体を慣らすことにより、入浴時の体への刺激を軽減します。

肌を美しくする入浴法

ぬるめのお湯にゆっくりと入るのが基本です。血行がよくなって新陳代謝が活発になり、皮脂腺や汗腺の機能が調整されて皮膚がなめらかになります。熱いお湯ではこれらのバランスが崩れてカサつく恐れがあります。また、お湯に浸かる時間も長すぎては皮膚をフヤけさせるので、5〜10分が理想的です。ほんのりみずみずしい湯上りの肌は美と健康そのものです。

体の洗い方の基本

まずはゆっくりお湯に浸かり、皮膚に水分を含ませて毛穴を拡げてから洗うのが効果的です。洗い方は、心臓を中心にして遠いところ、つまり手足の先から中心へ、螺旋を描くように洗うのがコツです。また、石鹸でゴシゴシ洗うと肌荒れの原因になります。特に皮脂分泌が少なくなる更年期以降の女性の方はお気を付けください。

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効果的な足湯の方法

効果的な足湯の方法

足を温めることは、健康上大変よいことです。また、足湯は普通の入浴と違って少々熱めのお湯でも平気ですから、芯までよく温まり、血管が拡がって心臓から最も遠い足に滞っていた血液が流れはじめ、全身の血行がよくなります。この場合、温められた血液が体中を循環するので全身が温められます。
以下で足湯の効果的な入浴方法についてご紹介しますので、ご参考にしてください。

  • 深めのバケツを用意し、42〜43℃程度のお湯を7〜8分目まで入れます(湯温は個人差や体調によりますが、手を入れて少し熱いくらいが目安です)。
    湯量はなるべく多い(深い)方が効果的です。また、このときにオンセンスを適量入れておけば、お湯がぬるくても湯冷めを防止します。
  • お湯に足を入れてください(フクラハギ程度まで湯量があれば、効果が上がります)。衣服は着たままで、なるべく熱を逃がさないようにするのがコツです。
  • あらかじめ熱湯をヤカンかポットに用意しておき、バケツのお湯がぬるくなってきたら注し湯をします。入浴時間には個人差がありますが5〜15分程度。ワキの下や額が汗ばんできたら入浴をおやめください。
  • よく温まったところで足首から先にサッと水をかけると、温かさがいつまでも持続します(※温熱効果をさらに促進させる方法ですが、高血圧の方は体調を損なう恐れがありますのでお控えください)。
  • 水気をよく拭き取り、靴下などを履いて保温。熱を逃がさないようにしてください。

※足の感覚が鈍くなっている方は、注し湯の際のヤケドにご注意ください。あらかじめお湯の温度を計っておくなどの予防をおすすめいたします。

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入浴の一般的注意

入浴には健康を促進する効果がありますが、誤った認識を持っていると、かえって健康を損なう恐れがあります。以下で入浴の際の注意点についてご紹介しますのでご参照ください。

  • 健康な方でも長時間の高温浴は発汗やエネルギーの消耗が著しく、かえって疲労しやすくなります。
  • ご高齢の方や病弱・病後の方は刺激の強い高温浴(42℃以上)を避け、温浴(39〜42℃)・微温浴(37〜39℃)にしましょう。
  • 食事の直前・直後の入浴は、胃液の分泌や、消化器官の運動を抑制するので望ましくありません。
  • 心臓や血圧に不安がある方は、水圧による心臓への負担を軽くするため、胸まで浸かる半身浴、腰湯などの入浴方法がおすすめ。また、浅い西洋式浴槽に横臥姿勢で入浴するのがいいでしょう。
  • 飲酒や激しい運動後の高温浴は心臓への負担が大きくなるので、30分以上休んでから入浴するようにします。特に飲酒後は酔いをよく醒ませた状態で入浴してください。
  • 寒い場所で衣類を脱いでいきなり入浴したり、水風呂に入るときは注意が必要。温度の激変により、心臓発作を誘発する恐れがあります。
  • 皮膚疾患の方は、冬場など空気が乾燥している環境下では石鹸・シャンプーの使用を控えめにし、入浴後には保湿クリームなどを塗って肌をケアしてください。また、目の粗いタオルなどでゴシゴシ肌を擦るのも避けた方がいいでしょう。
入浴ミニ百科

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